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記事№2 ミネラルの重要性とアンチエイジング

まずは京都府立医科大学大学院教授 吉川 敏一 先生のコラムをお読み下さい。

ミネラルを意識的に摂取(抗加齢=アンチエイジングのためには)

ミネラルは、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミンと並び五大栄養素に挙げられる。酸素、炭素、水素、窒素以外の体に存在する元素で、栄養上必要なものの総称だ。

体重の約4%を占め、カルシウムやリン、カリウム、マグネシウムなど多くの元素が含まれる。骨や歯といった組織や生理活性物質などの構成成分としてとても重要だ。生理機能の調節に必須な栄養素でもある。

老化の元凶とされる活性酸素の消去に働く酵素の成分としても必要で、摂取不足によって、見た目だけでなく、全身の臓器の老化が促進される。

ミネラル不足は精神面にも影響する。イライラやいわゆる「キレる」状態を引き起こす。さらに骨密度の減少や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の発生を助長し、老化とともに表れるいろいろな病気の引き金となる。

この半世紀でミネラルの摂取量は約4分の1に減少した。ミネラルの豊富な根菜や野菜、魚や海藻などの摂取不足のほかに、食材そのもののミネラル含有量の低下などが原因だ。老化を防ぐためにミネラルを意識的に摂取しよう。
(京都府立医科大学大学院教授 吉川 敏一)

関連して、必須ミネラルと有害ミネラルについてご説明しましょう。

必須ミネラルと有害ミネラル

必須ミネラルとはなんでしょう?必須ミネラルとはカルシウム・マグネシウム・亜鉛・銅・鉄等で、人の場合、3000以上の補酵素の核となって正常な代謝機能を司ります。健康な生活を送るのに欠かせない必要不可欠な栄養素です。忙しくストレスにさらされる現代人には不足しがちな栄養素でもあります。

対して有害ミネラルとは、水銀・鉛・アルミニウム・カドミウム・ヒ素等です。
人の場合、農薬や化学添加物の多い食事や公害や破壊された環境の影響から有害ミネラルが体内に慢性的に蓄積されてしまい、代謝障害による不定愁訴(※)や生活習慣病をはじめとする病気や体の不健康のみならず、情緒不安定や集中力の低下といった精神的な問題とも関連性がある可能性が米国などの分子矯正医学界・栄養学会で示唆されています。

生活環境の悪化によって、有害ミネラルの過剰蓄積による問題が危惧されています。米国ではこのため以前からキレーション、デトックスなどが話題になっています。

代謝障害は脂肪の蓄積しやすさから肥満につながりますし、老化も早まるのでアンチエイジングを心がける人にとっては気になるところですね。

歯や骨はもちろんのこと、体の健康状態を維持し、アンチエイジングを効果的に行うためにはできるだけ有害ミネラルは取らないように、あるいは体の外に出すようにし、必須ミネラルを必要量しっかりと補給することが大切なんですね。

不不定愁(ふていしゅうそ)とは、「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「よく眠れない」などの、何となく体調が悪いという自覚症状を訴えるが、検査をしても原因となる病気が見つからない状態を指す。

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